「来いよ。乗るんだろ?」
そう言った勇さんの
そんな笑顔や優しい声を聞いてしまったら
───不思議と、自分のことなんてどうでもよくなった。
…子供っぽく思われたっていい。
今こうやって一緒に入れることを
素直に喜んで楽しむほうが何倍も幸せ。
後はもう、何だっていい───。
そう思えてしまう。
「待ち時間短くて良かったな。」
「そうですね。
あ、勇さんはどれ乗ります?」
「……俺あの馬にするわ。」
「じゃあ私その隣に座ります!」
列に並びながら
目の前で動いているメリーゴーランドを見て、そんな会話をする。
(─────本当に幸せすぎる…っ。)
2人で話をしながら
内心しみじみとそう思った。
夢のまた夢と思っていたことが
こうして実現していることに
まだ体がホワホワしている。
そんな浮かれている私を横で眺めながら
勇さんはフッ、と笑みをこぼした。

