「……勇?ほら、ご飯食べよ?」

「………悪い。」

「え?」










私がそう言って
彼にリビングに行こうと声をかけると




勇は黙っていた口を開いて

私にそう、短く謝った。







そして自分の頭を片手で掻いて

視線を横にずらしながら、恥ずかしそうに続ける。










「………やっぱ行ってこい、同窓会。」

「……え…。」

「心配んなって、ダメっつったけど…
何か今ので安心できた。」










だから、行ってこい。









勇はそう言いながら


少し照れくさいのか
私の顔を見ずにリビングへ向かい



先にテーブルの前に座った。










………勇……。











(……ふふっ。)










私は勇のその言葉で笑顔になって


急いで彼のいるリビングへと向かう。







そして彼の隣に座って

彼の目の前に、持っていたお箸を置いた。









「勇。」

「ん?」











───ちゅっ










私が彼の名前を呼び
彼がこちらを向いた時、




私は彼に軽いキスを送って


それから小さく笑い、
「ありがとう。」と返す。







勇はそんな私の行動に

一瞬目を見開いていたけれど





すぐにフッと小さく笑みを浮かべて


私に───顔を近づけてきた。










「えっ---」

「まだ、足んない。」











───ちゅっ














勇はそのまま私に口付けを落として


優しく私の頬を撫でながら
ゆっくりと…離れていく。








私は彼のそんな行動に思わず顔を赤くして


わわわ…と少し慌てた。







勇はそんな私の反応を見て

クスッ、と小さく笑みをこぼす。