私は背筋をピンと伸ばしてから
彼の方へ振り向き
そして……思わず息を止める。
(え……え、え…!!)
「早めに来て正解だったな。
…少し予定より早ェけど 行くか。」
「………。」
「……柑奈?」
「!!」
いつの間に目の前にやってきたのか───
私は思わずフリーズさせていた思考を
勇さんに呼ばれると同時に呼び戻すと
再び彼の姿を見上げ
…そして心臓を 大きく高鳴らせた。
(っ…、いつもより格好いいなんて聞いてないよ……!!)
目の前にいる勇さんを見て そう思う。
普段バイト帰りに見ていた私服と
今日の私服は全然違っていて、
いつももお洒落なのに
今日は何というか……アレだよ。
……私と、同じ様な感じ。
つまりは よそ行き系の勇さんということ。
(勇さんにデート服っぽい格好で来てもらえるなんて……これ夢かも…。)
向き合う彼を見ながら、本気でそう思う。
そのせいで勇さんがキラキラして見えて
正直、もう直視するのが苦しい。

