(はぁ、はぁ……!大変、もう着いちゃう…!)











───年が明けて、3月。






あっという間に冬は過ぎて

季節は春に差し掛から頃。






落ち着きなく息を切らせながら
電車の改札前まで走って


私はそこで、急停止した。










12時13分……、ギリギリセーフ…!










私はそう思いながら
切れた息を必死に整えて


ボサボサになってしまっている髪を
慌ててその場で直す。








変なところは…よし、ない。








私はそれを確認してから
すぅー…、と深呼吸をして





そしてとうとうやってきた"その時間"に




浮き足立つ自分の胸を
手で優しく押さえた。












───そして











「……!!」











とうとう、その時はやってきた。