「……はっきりしぃや、進藤くん。私のことどう思ってる?」
「………金田。」
「……振られるならちゃんと振ってほしいねん。」
だから、早く言いや。
金田はそう言うと
俺に背を向けながら、
俺の返事を 静かに待つ。
「………。」
「………金田。」
「………。」
「………ごめん。」
───俺はお前の気持ちには、
答えられない。
俺がそう言うと
金田は小さく鼻をすすって、
それから「ふふっ。」と笑い声をあげた。
「ん、ようやっと言ったな。」
「………。」
「…それでええ。
ちゃんと…はっきりできた。」
ありがと──────
金田はそうとだけ言うと
俺をその場に残して
カツ、カツ、…と ヒールの音を鳴らせ
俺の前から…去って行った。
………ごめん、金田。
(─────あいつの代わりには、
誰もなれないんだ。)

