(っ……い、今言うしかない…。)
そう思うけれど
今は生憎、突然すぎて勇さんを誘う勇気を準備できていなかった。
あまりの急展開に 私は緊張しながら
心臓をバクバクと鳴らせる。
「……っ。」
言わなきゃ……でも言えない……っ。
でも──言わない限りずっとこの状況だ。
私は目の前の勇さんを見上げながら
キュッ、と口元を結ぶ。
(……今誘えって、お告げなのかも。)
私はそう思い
ついに…
勇気を振り絞って
制服のポケットに入れてあったチケットを取り出し
そして───勇さんの前に差し出した。
「………?」
「あ…あの、カナがこれをくれて…!
それで、その、ゆ、勇さん誘おうかなってずっと迷ってて…それで、えと……。」
「───!」
勇さんはチケットを見て
初めはわけが分からないという顔をしていたけど
私が視線をキョロキョロさせながら
そう言ったのを聞いて
ピンときたように 目を丸くした。

