「久しぶり。おかえり柑奈。」

「おかえりなさい!」

「お父さん、お母さん…久しぶり!」









1年ぶりに会った両親は

相変わらずどこも変わっていなくて




私はそれにも思わず笑ってしまい
笑顔を浮かべた。









「今日はもう夜になっちゃうし、
カナちゃんの家に泊まるんでしょ?」

「あ…うん。そうなの。
家には明日の夕方頃に帰るね。」









私は2人にそう言うと


それを聞いたお父さんが、
私の手からトランクケースを受け取って


私に、優しく微笑む。









「荷物は運んでおくから。
泊まりのものは別に持ってるだろ?」

「うん、ありがとう。
明日カナと遊び終わったら 連絡する。」









私はそう言って

お父さんにそのまま荷物を手渡すと




そのまま両親とは一旦別れて

カナと一緒に、駅からカナの家へ向かうことにした。








…カナの家に泊まるのは、もう2年ぶりくらいだなぁ。









「カナの家にお泊まりなんて、高2以来?だよね?」

「あ〜、確かにそうだね。
3年は受験で全然2人で遊ばなかったもんね。」








2人でそんな話をしながら

私達は電車のホームに向かって
改札を入り



そのまま一緒に 電車を待つ。







…もう、そんなに経つんだなぁ…。









「…あっという間だね、1年って。」

「……そうだね。本当にあっという間。」








しみじみとそう感じながら



私とカナはそう言って

お互いに、小さく笑った。









────本当、あっという間だった。