─────夢で見たことは現実になり
ずっと持っていた違和感と
あの不安感は
全部──────全部当たっていた。
『────勇さんっ!』
そう呼んでくれた
笑顔のあいつは──────
もう、この街にはいない。
(っ……ごめん……ごめん柑奈……!!)
─────あの時
俺がちゃんと、金田を断ってれば。
─────あの時
俺がお前を迎えに行ってれば。
もっと俺が……ちゃんとしてれば…っ
(お前は───傷つかずに、済んだのに。)
俺は目元を手で覆いながらも
流れ溢れる涙を止めることが出来ず、
息苦しい現実に
思わず…息を止める。
─────柑奈、柑奈、柑奈……っ!!
「っ………ごめん、柑奈……!」
──────ごめん。