好きって言ったら、どうする?









「───ただいま。」

「あ、お父さん。おかえりなさい。」









そんなことを考えていた時





不意に、玄関の開く音がして

それと同時に お父さんの声が聞こえた。






お母さんはそれを聞きつけて
玄関まで出迎えに行くと




お父さんはコートを脱ぎながら

リビングに入ってくる。









「ん、柑奈帰ってたのか。」

「うん。おかえりなさい。」









先に座っている私を見て
お父さんはそう言うと




荷物をソファに置いてから


テーブルの方にやってきて
私の向かいの椅子に 座った。










「塾はどうだった?」

「…うん。
どうするのか決まったら連絡くださいって。」

「…そうか。」









お父さんは私の答えを聞くと

そう言って頷いて




お母さんから出されたビールを
プシュッ、と開ける。









「サオリ、座れ。」

「あ…はい。」









そしてお父さんは
台所にいたお母さんを呼んで




そして3人揃ったと同時に

私の方へ…視線を向けた。









「柑奈、お前はどうしたい。」

「………。」

「お前の好きなようにしなさい。
…お前の進路なんだから。」










父さんたちは、止めたりしないよ。







お父さんはそう言って

真面目な顔で こちらを見る。







お母さんもお父さんの言葉を聞いて


真剣な表情で…私の方を見つめた。











──────お父さん、お母さん










(……もう、決めたよ。)










私は2人をまっすぐ見ながら




静かに、口を開く。










「…………私は…」