▼勇side▼











────瞬間 頭が真っ白になった。











何が起こったのか分からず

頭はショートしたまま









気づけば目の前に 金田の顔があって










離れた唇の感覚が

嫌という程に…はっきりと認識できた。











「っ………。」

「…これが、私の気持ちやから。」










じゃあね、と







金田はその場に俺を残して






そのまま───ここから立ち去る。










俺はそれを引き止めることもせずに






ただただ…その場に立ち尽くしていた。












……何が、起きた……?










(金田が……俺を、好き……?)













俺は今─────











あいつと、何をした?












困惑する思考の中で





俺はただ立ち尽くしたまま

その場の状況を把握するので精一杯で












……そのあと 俺が分かったことは











そんな時に白い雪が降り始めたことと











その日───







俺の前に

柑奈は姿を現さなかったことだった。