───愛理さんが、私より先に告白したら
勇さんは、愛理さんと付き合ってしまうのだろうか。
そうしたら私は
今日を最後に…
もう、言うことができないまま
彼らを見ることしか…できなくなるのだろうか。
私はそう思った途端に
胸のどこかがズキッと痛んで
不安と悲しさで
胸がいっぱいになる。
(………それは……嫌だな……。)
せめて
せめて誰かのものになる前に
勇さんに…気持ちを伝えてから
ちゃんと、フラれたい。
…両想いなんてきっとあるはずがないけど
私の気持ちだけでもて…伝えられたら
「…告白するだけでも、それだけで幸せかな……。」
私がそう呟くと、
要くんは私の頭に
手をポンッ、と置いて
そして優しく
おまじないのように 私に言う。
「大丈夫。」
「…要くん…。」
「絶対、北澤の気持ちはちゃんと伝わるよ。」
───だから、大丈夫。
そう言う要くんの言葉に
私は背中を押されるように
勇気が出てきた気がして
彼に コクッ、と
大きく縦に頷いてみせた。

