『明日 7時に
××駅の仲通りにあるツリー前で。』










(夜の7時に、××駅……。)










──────12月25日 当日。









今朝、起きると携帯に入っていた
勇さんからのメールを見ながら


心の中で そう復唱する。








寝ている間に送られてきていて


きっと、バイトが終わった後に
送ってくれたんだろう。







私はそのメールをもう何度も見ながら

塾へと向かっていた。











(……と、とうとう今日…だ……。)











勇さんとの、約束の日。








会うのはもちろん、カラオケでの遭遇以来。








ちゃんと
買ったプレゼントも持ってきたし

服もお出かけ用のものを選んできた。







今日はそのまま塾が終わった後に

待ち合わせ場所に直行する予定。










(うぅ〜〜、今から緊張が…っ。)










私は塾に向かいながら

メールをまじまじと見て、
軽く手が震える。






再度時間と場所を確認して
携帯を閉じると


そのまま 鞄へと仕舞った。









カナには、メールで今日のことは伝えてある。









『良かったじゃん!♡
絶対上手くいくと思う!頑張れ!♪』







と、返信にはそう来ていた。






私はそれを思い出しながら

再度、緊張を和ませようと深呼吸をする。










…大丈夫、いつも通りいつも通り……












そんなことを心で何度も呟きながら
道を歩いていると───