(帽子、靴、時計、キーケース、お財布……。)
しかし
そこにあったのは
少し値段の張るブランド品ばかりで
思わず私は 手が止まってしまう。
高校生の私には、手の出せない領域。
(………あ…。)
するとそんな時に
タイミング良く目の前へあるものが映る。
少し小さなスペースにあったのは
ネクタイと---ライター。
それを見ると同時に
私は初めて会った時の…勇さんのことを思い出した。
(そういえば……勇さん、煙草吸ってたよね…?)
煙草吸うなら、ライターをあげるのもアリかな?
私はそう思いながら
そこのスペースに近づき
展示されているライターを じっと見る。
───しかし、表示されているものは
全て値段が高くて とても買えない。
私はそれに苦笑いしながら
仕方なく…そこから視線を逸らした。
(というより私まだ未成年なのに
ライターとか買えたのかな……。)
そしてふとそんなことも考えて
どっちにしろダメだったかもしれない、と
私は小さくため息を吐く。
…せっかく良い案だと思ったのになぁ…。
そんなことを考えながら
私は静かにそのお店から出て
2店舗目を目指した。

