………今…なんて……
私は愛理さんの言葉を聞いて
思わず頭の中を混乱させた。
好き……ということは
まだ付き合っていないのだろうか。
それとも
付き合っている上で……?
どちらにせよ
この愛理さんの言葉は
私にとって ものすごい威力を持っていた。
「それで、柑奈ちゃんに聞きたかったんやけど……。」
「……は、はい……。」
「…2人は、付き合ってたりするん?」
───っ。
直球で聞いてくる愛理さんに
私は小さく息を飲む。
…きっと
愛理さんは本気で 勇さんを狙ってるんだろうと思う。
こんな美人さんで
気が効くタイプの女の人なら
勇さんが気になり始めるのも
────時間の問題かもしれない。
そう思った瞬間
私の中に とてつもない焦りが生じて
胸の中の不安が
ぶわっ───!と増大した。
「……付き合ってません。」
「そっかぁ。良かった。
いきなり失恋なんて辛いもんなぁ。」
安心したわぁ、と
口角を上げながら私の方に視線を向ける愛理さん。
笑っているけど───目が本気だ。
こんな人がライバルだなんて
私は…どうすれば………。
「よし、じゃあ戻ろか。」
そう思っていると
化粧直しを終えた愛理さんが
私にそう言って
私を連れて
トイレから出て行く。
店内はもう準備万端で
勇さんもすでに
テーブルの席に着いていた。
私と愛理さんは
余った席に 隣同士で座る。
「よし、皆そろったし…では!
勇、お誕生日おめでとーーうっ!!」
「「「おめでとうーー!!」」」
───そうして
そんな中、店長さんの掛け声に合わせて
勇さんの誕生会が 始まった。

