私がそう思いながら
呆然とその女性を見つめていると
勇さんが彼女の質問に答えて
私を紹介してくれた。
「あぁ、こいつは柑奈。高3。」
「…っ……あ、えっと、北澤柑奈です…!初めまして……っ!」
「あ…金田愛理です。初めまして。」
勇さんの紹介に合わせて、私からも自己紹介をする。
すると相手からも返ってきて
一応そこで互いに挨拶は終わったんだけど…
(─────っ。)
こうやって
いざ本人と対面してみると
この前よりも更に…胸の奥がざわついた。
……やっぱり、彼女なのかな……。
(……夏前までは、彼女が出来ても仕方ないとか 今の関係で十分なんて思ってたけど…)
もう今は
そんな余裕もなく、素直に"嫌だ"と思う。
きっと、
勇さんを更に好きになった証拠だ。
「えっと……柑奈ちゃんは、進藤くんの後輩?なんかな…?」
「え?あ……はい、そんな感じです。」
そんなことを考えていれば
愛理さんからそう質問されて、
私は曖昧に それに答える。
……本当は後輩ってわけじゃないけど……
この関係はどう表せばいいのか
私にはわからなくて
とりあえず、そう答えておいた。
「後輩ぃ?よく言うよ。
ちげーよ、こいつは俺が拾った家出娘。」
すると
それを聞いていた勇さんが
半ば半笑いで私にそう言いながら
本当のことを愛理さんに答える。
愛理さんはそれを聞き
「え。」と声を漏らして、私を見た。
そして続けて、勇さんが答える。

