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そして





ホームルーム後に

カナに引きずられるようにして
強制的に連れてこられた、お店の前。







始めてカナを連れてきた日のように

私はまた、入る前に躊躇する。






……ほ、本人に会う勇気がない。









「こ、怖いよカナぁ……。」

「頑張れ!!信じるしかない!!」









そ、そんなぁ〜……







私がカナの言葉に
オロオロとしていると






不意に



あの時のように、

背後から 誰かに声をかけられた。










「…おぉ!柑奈ちゃんじゃねぇか!」

「わぁっ?!…って、店長さん…!」










急に名前を呼ばれて
驚いて振り返れば



そこにいたのは

前回のように 勇さんではなく、
店長さんだった。







店長さんとも2ヶ月ぶりの再会で

久々に会えた感動が
胸の内でこみ上げてくる。









「久しぶりじゃねぇの!
夏休み勉強頑張ってたか?」

「は、はい。お久しぶりです…!」

「偉ぇなぁ、受験生。
…あ、そうだ!柑奈ちゃん今週の土曜空いてねぇか?」

「え……今週の土曜、ですか??」









久しぶりに会った店長さんも

相変わらず元気そうだった。







今週の土曜日……3日後かぁ……。






私は店長さんの言葉に
「どうだったかなぁ…」と呟くと


店長さんが少し声のボリュームを下げて

周りに誰もいないことを確認して
私に告げる。