結局、夏休み中に
勇さんとの関わりは一切なく。




もうあのキスの件から
2ヶ月が経った今




……真相を聞くにしても時効なんじゃ、と思い始めていた。








……2ヶ月連絡無かったら……そりゃ…









(他の人に気持ちが移ってもおかしくない……よね……。)










私は黙ったままそんなことを考えて

思わず涙目になりそうになる。







今頃聞いてもいいのか分からないし

もしかすると熱で忘れてるかもしれないし






……今は、彼女がいるかもしれないし。










「うぅ〜、どうしよう〜〜。」

「………うーん……。」










私の嘆く姿を見ながら

カナは考え込むように腕を組んで
黙々と策を考えてくれている。





そして



パッと顔を上げたカナから

真っ直ぐに 告げられた。










「よし、こうなったら本人に確認しに行くしかない!」

「………え?!」










直球な答えを出したカナが

そうと決まれば、と気合を入れて
帰りの支度を始める。






そして私にもそれを催促するように
「ほら!」と声をかけた。









「帰りのホームルーム終わったら
速攻でお店向かうよ!いいね!」

「え、えぇ?!」









慌てる私に
カナは止まる様子なく

帰る準備をパパッと済ませる。









ほ、本当に






(本当に行く気───?!)