「っ、は、はい…?!」
「………手、止まってる。」
慌てて私が返事をすれば
勇さんはそんな私を
不思議そうな顔で見ながら
静かにそう告げる。
「あっ、す、すみません!
じゃああの…はい、どうぞ……。」
「ん………。」
私はその言葉にハッとして
手を動かすのを再開すると
勇さんは再びパクパクとそれを食べて
たまに、
口元についたものを 舌で舐めとる。
(〜〜〜〜っ。)
───その色気が、半端じゃない。
私はそれを1度知ってしまったので
2度目からは
勇さんがしようとした時に
顔を伏せた。
……それでも、顔が赤くなるから困る。
何だかもう
今の勇さんは
いつも以上にずるくて、心臓に悪い。
(無防備で色気だだ漏れって…
私の心臓もたないよ〜〜〜っ!)
私は勇さんにおかゆを食べさせながら
そんなことを 心の中で叫ぶ。
ずっとドキドキいっている心臓と
少し震えている手に
彼は、気づいているのだろうか───。
「……は、はい、終わりです…。」
「ん………。」
そんなこんなで
やっと、おかゆを食べさせ終えて
私はホッと 息をついた。
───多分今ので、
寿命が何年か縮んだ気がする。
きっとこの先の私の人生に
こんなに緊張して
ドキドキする看病は ないんじゃないかと思う。

