「っ…大丈夫ですか、勇さん……?」
「………ん…。」
寝かけようとしていた頃だったのか
私が側に駆け寄って
そう小さく呟くと
閉じていた目をゆっくり 薄く開いて
ぼんやりとしている視界で
私の姿を───わずかに捉えた。
「…………柑、奈…?」
「はい、そうです。
ごめんなさい、勝手に入っちゃって…。」
「…お前……何で、ここに……。」
まるで夢を見ているような
ぼんやりとしている彼の視線に
私は小さく微笑みながら
彼に説明する。
「Tシャツと、店長さんから頂いたもの届けに来たんです。」
「………。」
「熱……昨日の雨のせいですよね…。
ごめんなさい、先に勇さんにお風呂入って貰えば良かったのに……。」
彼のベッドの側にしゃがんで
勇さんと視線を合わせるようにして
そう言うと
勇さんは黙ったまま私を見つめ
そして少ししてから
自分の体を起こそうと、体を動かした。
「……別に、お前のせいじゃねェだろ…。」
「あっ…勇さん、寝ててください!
何かあれば私がやりますから…!」
「別に平気……
だから…お前早く帰れ。」
勇さんは無理やり体を起こして
弱々しくも、私を見てそう言う。
(───大丈夫じゃないよ、これ…。)
いつものしっかりしている勇さんの
こんな弱っている姿を見て
安心できるはずがない。
何があっても平然としているタイプの彼が
こんな風であるということは
きっと……相当辛いんだと思う。
私はそう思うと
何だかこっちまで苦しくなってきて
私は勇さんの肩を優しく掴んで
起き上がった体を
そのままベッドへと倒し戻した。

