好きって言ったら、どうする?










私はそれを聞いてから、
彼と同じように ラーメンを食べ始める。










(………美味しい。)










ラーメンを一口含んで、すぐそう思った。







家の近くのラーメン屋さんや
私の1番好きなお店より、格別に美味しい…。








そう思いながらラーメンを食べ進めて

少ししてから





彼と約束した通り
次には餃子が出されて、


お兄さんと 1皿を半分こした。










「美味いだろ、ここのラーメン。」

「はい、美味しいです。」

「だろうな。
今度、友達連れてここ来いよ。」










サービスしてやるから、と



お兄さんは私に言いながら
出来立ての餃子を口に入れる。











(………。)










私は そのお兄さんの言葉を聞いてから
隣の彼をチラッと見る。








…出会って間もない私に


ここまで親切にしてくれる彼が
本当に、不思議で堪らない。







普通 こんな関係の薄い年下の子相手に
サービスするなんて言ってくれる人いるだろうか。










(……変な人…。)











私はそう思いながらも



隣のお兄さんを見て

無意識に…小さく笑みを浮かべた。











そして








お互いに食べ終わると


お兄さんは私の分の食器も持って
厨房の中へ入る。







お兄さんはお皿を洗って片付けると



厨房の奥にいる店長さんに
退勤の挨拶をした。










「お先失礼します。」

「おう!お疲れさん!
上で騒がしくすんなよー?」

「うす。」










店長さんとお兄さんがそんな会話を交わし
挨拶が済むと



お兄さんは私を連れて
お店を出る。









(上……??)










私は、先ほど店長さんが言っていた
『上』という言葉が気になって

少し疑問を抱いていた。