「ゆ、勇さんも
浴衣、すごく似合ってます。」
「…どーも。」
勇さんは私の言葉にそう返すと、
少し照れているのか
口元に手を軽く当てて
フイッと、私から顔を逸らした。
……可愛いなぁ…。
(でも本当に……
勇さんの浴衣姿かっこ良すぎる……っ。)
さっきのお姉さんたちが
勇さんに声をかける理由がよく分かる。
こんな人が立ってたら
たとえ知り合いじゃなくても
きっと目を引くと思うもん。
「……行くか。」
そんなことを考えていると
勇さんは私にそう言って
「ん。」と
私の方へ手を差し出した。
(……??)
私はその
差し出された勇さんの手を1度見て、
それから首を傾げながら
勇さんを見上げる。
「あの、えっと……?」
「? こんな中にそのまま入ったら
すぐ逸れんだろうが。」
だから、と
それ以上言わずに
私に再度手を差し出す勇さん。
私はそれを聞いてから
この手の意味を理解し、
ボッ!と顔に熱を集めた。

