「あきーーー!」
早くあきの顔が見たいと思いつつ、僕はあきを探した。
部屋の隅を見たが、そこに君の姿はなかった。

ただ、二つだけ見つけたものがあった。

一つ目が、引き出しの壊れた勉強机の上に、
あきのお母さんからあきへの手紙が、何通も。
二つ目が、睡眠薬だろうか。大量の錠剤が
ベッドの周りに散らかっていた。

せぐりあげそうになってしまった僕は
何故だか、自分の母親のことを考えていた。