どれぐらい走ったんだろう。

とても長く感じたし、短くも感じた。

街はイルミネーションで輝いていて、
そこらじゅうカップルだらけだった。


雪はある公園にやって来ると、
バイクを停めた。

「あのさ、雪ちゃん
どこに行くつもりなの?」

「こっち」

そう言うと彼女は僕の手を引いた。
彼女の手はとても冷たかった。

彼女は僕を1つのベンチに連れてきた。

「座って。で、上見て。」

「えっ?」

「いいから!」

僕は言われる通り、ベンチに座り、
上を見た。

すると、空にはたくさんの星が輝いていた。

それは、街にたくさんあった
イルミネーションとは比べものにならない
ぐらい綺麗だった。