愛し方・愛され方

気持ち悪いほどの桜の数。
桜は数本でいいのに。


「いーっろは!」
私の名前を呼んでいるのは幼なじみの紗綾。私の友達でいてくれる。
「ねえってば!!聞いてる?」
「ごめん、聞いてなかった。なに?」
「放課後、駅前のケーキ屋さんいくって言ってたじゃん。」
「あー…。そうだったね…。」
「何よ。いやなの?」
「嫌じゃないけど…。」
「あ、わかった。また、男のとこに行くんでしょ。絶対だめ。」
「…。」「だから、色葉は…。」
「また今度でもいい?」
「だから、色葉は!愛し方を間違ってるんだよ!!!」
わかってるよ。わかってるけど。
ここから抜け出せないの。