居残りと言っても特にする事はなく、今日

の授業のノートをまとめたら帰ってよいと

言われた。

「え〜、ダルいー。やりたくない」

なんて甘えてみる。

しかし、そんなこともお構いなく本を読み

続ける先生。

まぁこんな事で動じる先生じゃないって分

かってたからと、渋々とりかかる私。

ふと、先生の胸元に目を向けると、いつも

ならきっちりと一番上まで留められている

ワイシャツのボタンが3つほど開いていた。

セクシーだななんて思い、頬を緩ます私。

気が付くと先生がこっちを見ていた。

「終わったのか?」

「あ、まだです…、」

気恥ずかしくなり、下を向きつつ答える。

「出来たら呼べよ、」

と言い、再び本を読み始める先生。

何十分か経ち

「終わりました」

と言いながら顔を上げると、先生は本を開

いたまま寝てしまっていた。

「先生」

と呼んでも反応が無いので席を立ち、先生

の横に行き肩を揺さぶった。

「ん?あー終わったか?」

と言い、手を差し出してきた。

何故か分からないが、自分の手を差し出し

た私。

「は?手じゃねーよノートだよノート。」

はっ!っと我にかえり恥ずかしくなる。

恥ずかしさのあまり顔を背けながらノート

を渡す。

「バカなんだなお前(笑)」

メガネの奥で目を細めて笑ってる先生が、

かっこ良く見えた。

それを見て、顔が紅潮しているのが自分で

も分かった。