入学式もホームルームも全て終わった。
悪目立ちをしてしまったせいで、
隣のクラスの子たちからもしっかりと覚えられてしまっているみたい。。
わたしの夢の学校生活はドジから始まってしまった。。
帰りは奈々と一緒に帰った。
「もう気にしないの!!」
落ち込むわたしに奈々は励ましてくれる。
「うん、、。」
奈々はニコッと笑ってわたしにアメをくれた。
「アメでも食べて元気出して明日もがんばろ!」
「奈々、、ありがとーーっ。。」
わたしは奈々に抱きついてしまった。
それでもはいはいと受け止めてくれる。
わたしには奈々が女神に見えるよ、、。
「あの!」
声をかけられ振り返ると男の先輩たちがいた。
「城田奈々ちゃんだよね?」
緊張しているのかぎこちない笑顔の先輩と、
頑張れと応援している先輩たち。
「はい、そうですけど?」
「えっと、、付き合ってください!!」
「えっ!?」
一番関係のないわたしが驚いて声を上げてしまった。
入学式早々告白をされている奈々。
やっぱりこれだけ綺麗だと先輩たちも放っておけないか、、。
「すみません、彼氏いるんで。」
すんなりと断って行こ!っと歩き出した。
失恋している先輩は友達になぐさめられている。
儚い、、、。
「奈々、彼氏いるんだねっ!」
「ううん。嘘!」
「えっ」
「断る口実でね。
わたしにはまだ付き合うとかよくわかんないし、、。」
これは告白され慣れている、、、。
わたしとは次元が違う、、。
「奈々は彼氏は?」
「ううんっ!!全然!!」
「好きな人は??」
「好きな人…」
すると不意に白川さんが頭に浮かぶ。
違う違う!!白川さんはただのお隣さん!!
それに先生だし!!
偶然が重なって今は意識してるだけだもん!!
違う違う!!
「美優?」
「あぁ!ごめんごめん!!いない!全然違うよ!いないいない!」
「急にテンパっちゃって、
美優、本当面白い!」
と奈々は大笑いしている。
昔から大事な時にドジをして、
あがり症で緊張しいで、
そんな自分が本当に嫌だ。。
「美優?」
心配そうに顔を覗く奈々。
「ごめんね!ボーッとしちゃって…、
あっ、あたしの家もう近くなんだ!」
「ここら辺なんだ!
じゃあまた明日ねーっ!」
ひらひらと手を振る奈々に手を振り返して歩いた。
無事に?入学式も終えたけど、、
なんだか今日は疲れちゃったなー。
家でゆっくり休もう、、、