そこまで私は馬鹿じゃない。 本気でもない告白なんかを真に受ける訳がない。 (そうよ。私はもう恋なんかしない) 「…………ちゃん、優愛ちゃん!」 ハッとして前を見ると頬をふくらました男 「もー俺がいるのに他のこと考えないでよ」 「すみません。ではさようなら」 そう言いながら本をしまって教室を出る。 「ちょ、俺まだ話してるのにー!」 なんて後ろから聞こえたけど無視だ。