私たちS中学3年生は、修学旅行に来ていた。
ベタだけど、京都に3泊4日。

ありきたりとはいえ、楽しみにしていた修学旅行。バスの中からはしゃぎっぱなしだ。

「ねぇねぇ!!ホテルでの部屋のメンバーなんだけどー♥」

隣に座る友達の朱里が少し興奮気味に話しかけてくる。
私たちの学校は、中学校では珍しい修学旅行の部屋のメンバー、行動するメンバーは自由に組んでいいことになっている。
朱里のことだからきっと、同じクラスの黒川くんを誘うつもりなんだろう。

「黒川くんでしょ?笑
いいよ、もしOKもらえたらねw」

ほとは…私も誘いたい人がいる。
同じクラスの片岡くん。
やさしくて、かっこよくて…。

「いいの!?
ていうか、あんたも、でしょ?
片岡くん、誘いなよ?」

ば、バレた!?気持ち読まれた!?なに、なに、こわ!!!

「…う、うん…」

そんなこんなで京都に到着。

朱里は早速黒川くんを誘ってる。
あの笑顔からして、きっとOKもらえたんだな。

片岡くんを誘わなきゃ。どこ?

・・・いた!!

でも、片岡くんはすでにほかの女子に囲まれてる。遅かったかな?やっぱり私がとろいから・・・。

近くにいるから、声が聞こえてくる。

「片岡くん~うちらと同じグループになろ?」

「あー・・・でもごめん。俺が誘いたい奴がいるんだ。」

えーっ、て、ほかの女子が悲鳴上げてる間に。

私のところにやってきた片岡くん。

「あやな、俺とグループ組まね?」

えっっ。私!?うそ!?
周りの女子からの視線が痛い。でも・・・でも

「お願いします・・・/////」

そんなこんなで始まった修学旅行。

片岡くんも無事グループに入ってくれて、どんな修学旅行になるのか楽しみになった。