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私になら、ハルヒコ様のことを頼める―――トウジ様はそう言ってくれた。
私の<グリーン>としての価値を認めてくれたんだ。
彼の期待に応えたい。
そして当然、ハルヒコ様の期待にも。
私の能力を……私を、必要としてくれる人の期待に―――。
私はハッと目を覚ました。
(やだ……寝ちゃったんだ)
トウジ様からもらったブックマーカーのリンゴのチャームをもてあそびながらぼんやりと三日前のことを思い出しているうちに、いつの間にかウトウトしてしまったらしい。
時計を見ると、もう夕方だった。
(もうルイさんは帰ってる時間だ……マジュのところに行ってみようかな)


