文化祭当日

張り切っていた弘田夫妻も午前中は臨時休業にしてまで見に来た

そして合唱コンクール決勝の本番

予選の時のように指揮者と目を合わせ手をふった瞬間にピアノを引き始めた

予選の時とはみんなの歌声が違うと思った

それと同時に母のことも思い出した

いつも優しくて、一緒にピアノを弾いてくれていた母の手

あんなに優しかったのに今はもういない

そんなことを思っていた