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昼放課、教室にて。
昼休みを告げるチャイムと同時に、みんなが一斉にガタガタと机や椅子を移動させ始める。友達と談笑しながらお弁当を囲むランチタイム、高校生の一日で最重要といっても過言ではない時間。
「で、アンタいつ行くの?」
「ウ、まだ決心が……」
タマキの机でうな垂れる私。50分しかないランチタイムの5分をここで無駄にしてしまっている。
「昨日黒瀬王子にお昼一緒に食べませんかって言われたんでしょ?」
「そうなんだけどさ、いざそうなると心の準備が……」
「公開告白されといて何を今更。ていうか黒瀬王子絶対待ってるよ、早く行きな」
「わかってる、わかってるよー」
タマキに冷たくあしらわれ、渋々重い腰をあげる。教室を出る際何度もタマキの法を振り返ったけれど、ひらひらと手を振るだけで何も言ってはくれなかった。タマキの薄情者!



