ファインダー越しに、その世界を殺して。

恋愛(キケン・ダーク・不良)

悦子爛漫/著
ファインダー越しに、その世界を殺して。
作品番号
1368430
最終更新
2016/09/18
総文字数
3,925
ページ数
3ページ
ステータス
未完結
PV数
115
いいね数
0
お前が消えた冬の海を7年後の今日、俺はあいつのカメラを担いで探しに出掛けていた。重たい。あんな頼りない肩でこんな機材をいつも背負っていたんだ。あいつは。


手掛かりは残されたカメラだけ。彼女が写らない世界などなくなってしまえばいいとすら思った。遅すぎた。遅刻するのは俺の専売特許だった。ごめんな、待ってるんだろ。お前は俺が来るのを今も。はやく、ぶつかってこい。突き飛ばしにこい。夕焼けに染まる海は燃えるように赤く、寄せては返す波の音に俺はシャッターを切った。






『ファインダー越しに、その世界を殺して。』



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地元のおばんざい屋を営む男
愛地五郎(28)
×
突如現れた謎のフリーカメラマン
立花小百合(24)

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