曲が流れ終わって、閉じていた目を開けると、父さんの顔がさっきより生き生きしているように思えた。
「翔、これ誰かわかる?」
いつもの父さんに戻る。
たぶん、仕事上だけじゃなくて、父さんっていう人物がこの曲を認めたんだと思う。
「わかんない。顔だしてないし、名前も本名じゃないしね……」
「あぁ、だよな…」
しばしの沈黙…
「でも、この声は絶対に売れる。」
あぁ、俺も思った。
それだけじゃない…
「そして人を惹きつける」
そう父さんが続けた。
考え全く一緒かよw
親子って似るんだな…なんてしょうもないことを実感する。
「この子に掛け合ってみて、俺は上に言って探すから。」
「了解。」
結局俺もこの仕事に協力してんだよな。
俺は部屋をあとにした。


