「あかり先輩!先輩の欲しかったのってこれですよね!」
といった花ちゃんは、新発売の靴を持って言ってきた。
まぁ事実は事実なんだけど、なんでそれを知っていたのかが不思議でしょうがない。
「うん。すごく欲しかった!すごく欲しかったんだけどさ、なんで知っているの?」
「だって先輩言ってたじゃないですか!これ欲しいって!
それに店内に入ってきた時も、欲しそうな目で売り場見てましたし。」
え、そう思ってはいたけど、そんなこと言ったっけと考える。
しかも後輩に自然に言っているなんて。しかも後輩が私のこと見つけてくれて持ってきてくれるなんて、よくできた後輩とみっともない上司だ。
なんか恥ずかしくなってきた。