『さっきの爆発で、死んだのは早坂拓海。あいつも俺らと同じ37歳でこの3人と、拓海は幼馴染み。久しぶりに会った時に、この放火の計画を提案した。』

「なんでそんなことをしたんですか?」

私が理由を聞くと、香川さんは頷いてまた話し始めた。

『それがさっきあなたが聞いた、24年前の事故。24年前、早坂拓海には6歳離れた兄、早坂彼方がいた。そのお兄さんが交通事故で死んでしまった。その当時は、拓海も事故については諦めがついていた。』

「事故だったんですよね?」

そう私が香川さんに聞くと

『あぁ…まあそんなんだが…』

彼は言いづらそうに言葉を詰まらせながら、答えた。

「じゃあなんで?放火なんてしたんですか?」

私がそう聞くと、再び香川さんは口を開き話し始めた。