ガチャッ

その部屋には、私がドアを開けた音だけが響いた。一瞬は、みんなが私をみるがすぐに目を逸らされる。

しばらく研究所の中を歩いていると、

『おかーさん!今日、あかりの誕生日だからおうち行ってお祝いしてもいいかな?』

この声は、美月?

『えぇ、もちろん。8時までならいいわよ。気をつけて行ってらっしゃい』

これは、美月のお母さんかな?

『フッ、また遊ぶのか。葉月、甘やかしすぎじゃないか?』

これがお父さん…?

『あなた!そんなこと言わなくてもいいじゃない!』

二人とも、こんなに仲悪かったの?美月は困ってるけど二人とも見向きもせずに、言い争いをしている。

そんな二人の言い争いを、心配して夢中で見ていた。不意に、こんな声が聞こえてきた。