ありがとう…かずさん。
今度は、自然と笑顔になれた気がする。
目尻が下がって、口角が上がって・・・
自分の意思でどうこうしようとかじゃなくて
私の心に連動している感じ。
「よしっ。
じゃあもう帰れ。」
かずさんは、うんと頷くと
「はーい。
回れー右っ。」
私の両肩を掴んで
回れの右のリズムを完全に無視して、くるっと私の体を半回転させた。
そして、私の背中をトンっと押す。
私は2、3歩ほど足が前に進んだ。
・・・え、ちょっと強引すぎない?
私は、振り向いてかずさんを見る。
すると、かずさんは私が振り向くことを分かっていたようで
顎を引いて、白目一歩手前の上目遣いで
シッ、シッ
と、手で追い払うポーズを私に向けた。

