「署名運動とかしたら、建物きれいにしてくれるかな?」 「いやいや、そんな予算ないでしょ。他の学部に使われているんだからさ。」 「やっぱりそうだよねぇ。」 ちょっと非現実的な話っていうのは分かっているけど、 私の力じゃどうにもできないこの現実に、落胆するしかなかった。 私は落ち込みながら、トボトボ歩いていると、 少し先に見覚えのある顔が。 「あ・・・、優くん。」