「そこのお姉さん。桜が好きなの?」
「あ、うん。そうだよ。」
 すると、昔の私はスカートのポケットから桜の花を取り出して、その小さな手のひらで差し出した。
「これ、あげる!」
「ありがとう。」

 小さな桜の花は、とても可愛かった。
 昔の私は真希の方へ走っていく。
 私はその『私』を見つめていた。

あ。
なんか、クラクラする。
あれ?
さっきもこんな事があった気がする。
気のせい、かな?