あれ・・・なんか、目の前がぼやけて見える。 おかしい、なんだかだんだん眠くなっていく・・・・ 林檎はそのまま倒れ、持っていた赤い果実はコロコロと転がった。 「ひひひっ・・・やっとやっとこれで私が一番美しい」 かすれた声から段々と声が若々しくなり、黒いマントは黒いドレスへと変わり、腰の曲がったお婆さんから継母であるお妃様へと姿を変えた。 「ふふふ、さぁ城へ行きましょうかね」 お妃様は笑いながら暗い暗い森へと入り、城へと戻っていった。