林檎は本当は思い当たる節があった
夜に自分の布団にもぐり、あの視線の事について考えていた。
(あのババアの視線に似てた。)
口がちょっと悪い林檎は命を狙われているとわかってからは継母であるお妃様のことをババアと呼ぶようになった。
だが、林檎は寂しかった。幼いころに母を亡くし、新しい母は林檎を嫌い。
愛しはしなかった。そして、自分より美しくなった林檎を妬み殺そうとしている。
林檎は何度も仲良くなろうといろいろと試したが、ダメだった。
そのまま捻くれていしまい、継母が言っていた暴言を聞き、口が悪くなってしまった。
「はぁ・・・・」
林檎はこの先ももしかしたらあの視線が突き刺さると考えるだけでため息をついていた。
次の日は普段通りに過ごしていた。
ストーカー(?)のこともあり、仕事のある日は必ず1人は残ってそばにいてくれた。
皆が帰ってくるまで1人で過ごしていたのでなんとなく嬉しい感じがした。

