兄さんは私をソファーの上にそっとおろした。

皆は私を囲むように周りに座ったり、立ったりしていた。


「林檎、これを飲みなさい。」


そう言って兄さんが渡してくれたのは、温かいはちみつミルクだった。


「で、どうしたの?林檎ちゃんが泣くってよっぽどじゃない?」

「・・・・」

「林檎、ちゃんと話してください」

「・・・・洗濯物を干してて視線を感じたの」

「誰かいたのか?」

「周り見ても誰もいなかったからおかしいなって・・・その視線がなんかすごく怖くて・・・恨みがこもってるようなそんな視線を感じたんだ」

「そうですか・・・」