ほしくて、いらない。




それからプリクラを撮ってメイクを直す。



「ちょっと桜!あんた気合い入ってんの!?何よそのメイクは!さっきと全然変わってないじゃない!」



「はい?」



「ほら〜〜男の子と会うんだからもっと輝こうよ〜〜〜〜」



美咲と未来ちゃんに怒られた。



「なんでよー。別にいい人探しに行くわけじゃないし」



「…え?そうなの?」



未来ちゃんはびっくりしたように目を見開いた。



「そうそう。桜が合コンに行く理由は男探しじゃないよー」



「…じゃあどうして?」



「適当に楽しみたいんじゃない?」



「そうなんだ…」



「ね?桜」



「まぁ」



「でももったいないよ!桜ちゃんこんなに綺麗なのに〜〜」



未来ちゃんの言葉に、適当に笑ってごまかした。



「そっか…それなら桜ちゃん!未来が狙った男の子とらないでね!?」



「はいはい」



私はてっきり、未来ちゃんの好きな人は知樹だと思っていた。