それから数日後。



私は退院することになった。



「運動すんなよ」



「はい」



「糖分と塩分の摂り過ぎにも気をつけろ」



「はいはい」



「少しでも異変を感じたら…「わかってます。何度目ですか」



あまりにしつこい先生の話を無理やり終わらせてやった。


先生から注意されるのは、退院許可がおりてからもう3度目。



いい加減うるさいし聞き飽きたよ。



やっと退院。うれしいのなんの。



病院食はおいしくないし、毎日毎日やることなくて暇すぎたし、先生はムカつくことばっか言ってきたし。



とりあえずここを出れてうれしいの。



「寂しくなるな」



…………は?



寂しくなるな?



なんてバカげたことを言ってるんだ。



「はい?世話のかかる面倒でクソ生意気なガキがいなくなって清々するなー、の間違えでは?」



「ふっ」



ほーら、否定しない。



おまけに鼻で笑ったし。