ほしくて、いらない。




頑張りましょうね。



そんなことは思ってないけど、この話を早く切り抜けるための嘘。



どうしてそんなことしなきゃいけないのか分からないのに、言われた通りにするはずない。



納得していないことはしない。



ていうか、お節介なんじゃないかな?



高沢先生に仲良くしてくださいなんて言われたわけじゃないし。



何か理由があるから、人と距離をおいてるんだって石田さんは思わないのかな?



人見知りだとか、ただ面倒だからとか、人に合わせるのが苦手だとか、



色々理由はある。



それなのに、無理に仲良くなる必要なんてない。



だから私は協力しない。



石田さんが頑張ってくださいね。




「石田!」



白衣を着た先生に呼ばれた石田さん。



「はい!じゃあね桜ちゃん。またお話しようね!」



「はい」



石田さんは小走りで行ってしまった。