ほしくて、いらない。




落ち着いた関係?


そんなの全く築けていない。



正反対。



落ち着いてなんかなくて、お互い憎まれ口しか叩いていない。



きっと先生は面白がってるんだろうけど、私からしてみれば不愉快だ。



ただでさえムカつくことばかり言われて怒っているのに、その状況を先生が楽しんでいるなんてもっと私を不愉快にさせる。



きっと先生だって私のことをくそ生意気なガキだって思ってる。



「距離縮めてね」



「……」




私が高沢先生と距離を縮める必要はある?




「あ、高沢先生って人と距離置いてるとこあるじゃない?だから少しでも縮めることできたらいいなぁってね!」




私がじゃなくて石田さんがってことかな?



まぁでも確かに、距離を置かれている感じはする。



でもその距離は私にとっても心地いい。



近づきすぎると、いろいろきつくなるから。



いろいろ。



「そうですね。頑張ってくださいね」



適当に笑っておいた。