ほしくて、いらない。




「それともただの部活!?!?」



違う。



そんな安易な気持ちでやっていたわけじゃない。


「どうせ!!すぐ忘れてしまえるようなその程度のものだったんだ!!!」



…忘れてなんかない。



忘れられるわけないじゃん。



忘れられないから今苦しいんじゃん。



忘れられないから、辛いんだよ…



「ほんとに…ごめんね…」



「あんたがいなくなって、康太がどんなに悲しんでたか想像してみてよ?」



…康太。



懐かしいね。



私たちのもう一人の幼馴染だった人。



彩と康太はまだ関わりがあるのかな。



「あんたはいつもそう…うちが欲しいもの全部全部全部!!!持ってっちゃうの!!」



彩が、欲しいもの…?



「バドだってそう。うちが先に始めたのに…

その後あんたが真似して始めたこと覚えてる?なのにどんどん一人で上手になってってさ…小四のときにはうちじゃ届きそうにないくらい上にのぼってた。

悔しくて必死に練習したの。
それでやっと、中学でペア組ませてもらえて。本当はシングルで越したかったけど、そんなの無理なの分かってたから。ペアになれただけで満足だった。うちじゃ役不足だっただろうけど」



…知らなかったよ。



こんなに彩を傷つけていたなんて。