ほしくて、いらない。




そんな私の思いは虚しく。



「久しぶりだね」



彼女は閉まりかけた扉を手で阻止すると、私と同じ空間に入って来た。



「……っは、」



上手く酸素が吸えない。



苦しくて、苦しくて、苦しくて、



胸が押しつぶされそうになった。



「大丈夫、何もしないから。少し話さない?桜」


頷くことしかできない。



苦しくて、声を出すことすら辛い私に、逃げる体力もない。



ただ、頷いた。



四階に屋上みたいなベランダみたいな、



そんな場所があるなんて今まで長くいたのに初めて知った。



「落ち着いた?」



「うん」



「良かった。それじゃあ始めようか」


右の口角だけを上げ不気味に笑った彼女の笑みに、背中を冷や汗が流れる感覚を感じた。



「……っ………」