全力片思い

「ごめん、飲み物買ってきたいから先に行ってて」

「え? あっ、萌!?」

一方的に告げてみんなから駆け足で離れていく。


感じ悪いって分かっている。

それでも今の気持ちのまま光莉たちと一緒にご飯なって食べられないよ。


一気に階段を駆け下り、自販機がある学食前に辿り着いた頃には息が上がっていた。

私と同じように自販機を利用する生徒が多く列ができていた。

手ぶらで戻るわけにはいかず、買うために列に並んだとき。


「さっきのは不自然じゃない?」

「……笹沼くん!?」

自然と隣に並んだのは驚くことに笹沼くんだった。


「幸も光莉も心配してた」

笹沼くんは大きな溜息を漏らした。

「気持ちを隠すつもりなら、もっと上手にやりなよ。見ていて呆れる」

身長差もあり、相変わらず笹沼くんは私を見下ろしてくる。