全力片思い

「罰として今日の日誌は皆森がひとりで書けよな」

「なにそれ! 罰の意味が分からないんですけど!!」

「そのままの意味だ」


一方的に言うと、柳瀬はさっさと前を向いてしまった。

「なんなのよ、一体」

「まぁまぁ。……柳瀬くん、最近萌と篤志が仲良しだから、色々とつまらないんじゃないのかな」

「え?」


コソッと耳打ちしてきた光莉の話に耳を疑ってしまう。


「内緒だけどよく柳瀬くん、ぼやいているんだよ。萌と篤志が仲良くて寂しいって。ふたりともなにも話してくれないから、余計にそう思っているみたい」

「……そんなこと言っていたんだ」


意外すぎて驚きを隠せない。

柳瀬がそんな風に思っていることも、光莉に話していたことも。


あぁ、そっか。

だから光莉は歩く会のときみたいに不安にならなかったんだ。

柳瀬は柳瀬なりに自分の想いを伝えている。

深い話まで光莉にしているのだから。